2021.10.1 容器紹介

薬品の小分けに最適な容器6選!小分け作業に便利な容器も紹介

薬品の小分けに最適な容器6選!小分け作業に便利な容器も紹介

薬品を大容量の容器に入れたまま使用すると、出し入れ時の漏えいや、空気や温度変化によって劣化してしまう恐れがあります。薬品を適切に管理しながら使用するためには、薬品を小分けにする作業が必要です。

本記事では、薬品の小分けに最適な容器の紹介を中心に、理化学分野で使用する小分け容器を選ぶポイントを紹介します。サンプラテックが扱っている、小分け作業に便利な容器も具体的に紹介するため、気になった容器に関してはぜひ詳しくチェックしてみてください。

 

1.薬品の小分けに最適な容器を見つけるポイント

薬品の小分け作業に使用する容器には、さまざまな種類があります。薬品を充填する小分け容器は、小分けする薬品の状態が液体か粉体か、もしくはペースト状かを考慮して選ぶことが大切です。

また、小分けする薬品に特殊な性質があるときは、薬品の性質に合った小分け容器を選択しましょう。たとえば一般の容器を膨潤・溶解させる薬品には耐薬品性がある容器を使用し、光で劣化する薬品には遮光性がある容器を使用することが大切です。

 

2.理化学分野で活躍する「小分け容器」

理化学分野では、薬品の小分けの際に「樹脂製容器」がよく使用されています。樹脂製容器は軽量かつ安価で取り扱いやすく、素材として使用する樹脂の種類によってさまざまな性質を持たせられることが特徴です。

以下では、薬品の小分けに適している6つの小分け容器を紹介します。

 

2-1.PE広口瓶

PE広口瓶

PE広口瓶は、汎用性が高いポリエチレン製容器です。ポリエチレンは耐薬品性に優れており、化学工業薬品や半導体製造、各種分析機関のほか、広く研究開発部門で使用されています。

PE広口瓶は内容物を密閉できる中栓付で、液体・粉体の小分け保管に適していることが特徴です。容器の口径は広く、内容物を出し入れしやすい作りとなっています。薬品を小分けして充填するときや、取り出して使用するときの作業性が良好です。

なお、同じポリエチレン製容器で、中栓がないタイプのサンプラ(R)クイックボトル広口も取り扱っています。

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2-2.サンプラ(R)PPボトル広口

サンプラ(R)PPボトル広口

サンプラ(R)PPボトル広口は、耐薬品性に優れたポリプロピレン製容器です。酸やアルカリなどに対して良好な耐薬品性を示しており、ポリエチレン製の容器が適さない薬品も、本容器では保管できるケースがあります。

サンプラ(R)PPボトル広口は中栓がなく、小分け作業が簡単です。ポリプロピレンの耐熱性はオートクレーブの基準を満たしており、オートクレーブで滅菌処理を行っても繰り返し使えます。

また、透明性が高いグレードのポリプロピレンを使用していることも特徴です。小分けした薬品の状態や残量確認を、蓋を開けずに容器外側から行えます。

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2-3.サンプラ(R)PFA広口ボトル(中栓なし)

サンプラ(R)PFA広口ボトル(中栓なし)

サンプラ(R)PFA広口ボトル(中栓なし)は、メタルフリーのフッ素樹脂PFA製の容器です。フッ素樹脂は非常に高い耐薬品性を持ち、酸性・アルカリ性を示す薬品も安全に保管できます。

とくに、サンプラ(R)PFA広口ボトル(中栓なし)は有機溶剤用の容器に最適です。フッ化水素酸を用いた金属溶出試験においても優れた結果を示し、金属イオン溶出による内容物の汚染を防ぎたい場合にも適しています。

また、サンプラ(R)PFA広口ボトル(中栓なし)は耐熱性も高く、オートクレーブや乾熱滅菌にも対応している点も特徴です。

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2-4.PE広口遮光瓶

PE広口遮光瓶

PE広口遮光瓶は、茶色い容器・蓋で紫外線を遮光できるポリエチレン製容器です。本容器は遮光性の測定試験において、波長290~800nmまでの光透過率がほぼ0%と高い遮光性を示しています。地上に降り注ぐ紫外線と可視光線をほぼ遮光できる容器です。

PE広口遮光瓶は、光への耐性が弱い薬品の保管に適しています。光で劣化する次亜塩素酸水のような薬液の小分け容器として使用しましょう。

なお、PE広口遮光瓶は中栓付で、薬品を持ち運ぶ際の漏えいリスクを抑えてくれます。大容量の5L・10Lは紐を通せる穴付です。

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2-5.分注瓶(スプレー式)

分注瓶(スプレー式)

分注瓶(スプレー式)は、スプレーヘッド付の分注瓶です。スプレーヘッドを押し込むことで、容器内に充填した薬液を噴射口から噴射できます。製造現場で使用する各種洗浄剤や医療用の消毒剤など、必要なときに素早く使用したい薬液の小分けに最適です。

分注瓶(スプレー式)の容器本体はポリエチレンテレフタレート(PET)製で、透明性が高く作られています。薬液の残量を簡単に目視できて、小分けするタイミングが分かることが特徴です。

また、スプレーヘッド部分はポリプロピレン製で、吸い上げノズルは容器底面まで伸びています。充填した薬液は最後まで使い切ることが可能です。

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2-6.ニュープラツボ

ニュープラツボ

ニュープラツボは、容器本体が円柱型のポリプロピレン製容器です。容器内側はなめらかなアールを描き、容器の隅まで指が届く作りとなっています。薬の取り残しがなく、ペースト状や軟膏状である薬品の小分けに最適です。蓋は滑りにくい多角形であり、内容物を触ったあとの手でも簡単に開け閉めできます。

ニュープラツボは容量が6種類あり、蓋の色も7色から選択可能です。未滅菌・滅菌済みも選択できるため、用途に合わせて選んでください。

また、ニュープラツボには波長200nm~800nmまでの光を遮光できる、「プラツボ 遮光タイプ」も存在します。

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3.薬品の「小分け作業に便利な容器」

液体の薬品を小分けにするときは、小分け作業に便利な容器を活用しましょう。たとえば活栓コックが付いた容器に薬液を充填しておくことで、小型容器への薬液の小分け作業が、活栓コックをひねるだけで行えます。

以下では、薬品の小分け作業に便利な、3つの活栓コック付容器を紹介します。

 

3-1.ブックボトルコック付

ブックボトルコック付

ブックボトルコック付は、角型のブック形状が特徴的な容器です。ブック形状は立てた状態で保管できて、収納棚のスペースを無駄なく使えます。活栓コックを使えるように、持ち手側を上部に向けて保管しましょう。

ブックボトルコック付は、容器本体・コックがポリプロピレン製、蓋・中栓がポリエチレン製です。ポリプロピレンは耐薬品性が高く、ポリエチレンでは耐性がない薬品の小分け作業に使えます。またポリプロピレン製の容器本体は透明度が高く、内容物が見える状態で保管できることも特徴です。

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3-2.PE広口下口活栓付瓶

PE広口下口活栓付瓶

PE広口下口活栓付瓶は、PE広口瓶やPE広口遮光瓶に活栓コックが付いたタイプの容器です。なお、活栓コックはポリプロピレン製となっています。

PE広口下口活栓付瓶は容器の口径が広く、薬液を充填しやすい作りです。充填した薬液は、容器下部にある活栓コックをひねるだけで出てきます。中栓付で、容器の運搬時に薬液が漏えいしにくいことも特徴です。

またPE広口下口活栓付瓶は、5L・10L・20Lの容量別以外に、遮光仕様の製品も販売しています。

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3-3.サンプラ(R) ラボテナー コック付

サンプラ(R) ラボテナー コック付

サンプラ(R) ラボテナー コック付は、活栓コックが付いた20Lのポリタンクです。容器本体はHDPE(高密度ポリエチレン)製で、アンモニアやイソプロピルアルコールなど、さまざまな薬品の貯蔵タンクとして使用できます。下部に活栓コックが付いた大容量の容器は、大量の液体を小分けするときに便利です。

なお、サンプラ(R) ラボテナー コック付は、細口・広口の2種類があります。それぞれの直径は細口が51mm、広口は96mmです。容器の横幅・高さも異なるため、薬液の充填方法や保管場所も考えて選ぶとよいでしょう。

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まとめ

理化学分野で活躍する小分け容器と、小分け作業に便利な容器を紹介しました。

薬品の小分け容器は、液体・粉体・ペースト状といった薬品の状態・性質に合わせて選ぶことが大切です。容器の耐薬品性や使い勝手も考えて、薬品の小分け保管に適した容器を選びましょう。

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