フロロバリア

フロロバリア

系列製品

  • サンプラ®フロロバリアPEボトル広口

    サンプラ®
    フロロバリアPEボトル広口

  • サンプラ®フロロバリア遮光瓶広口

    サンプラ®
    フロロバリア遮光瓶広口

  • サンプラ®フロロバリアPEタンク

    サンプラ®
    フロロバリアPEタンク

プロフィール

通常のポリ瓶に、特殊技術を用いてフッ素化処理を施したボトル。容器内外の表面にフッ素を化学結合させることで、通常のポリ瓶と比較し、ガスバリア性が格段に向上。耐薬品性も向上します。
フッ素樹脂を使用して作られたボトルと比較すると、コストは約1/5。コストメリットが高いことも大きな特長です。

導入実績

  • 有機溶剤の中期保存容器
  • 有機溶剤を含む廃液用タンク

技術情報

フロロバリアとは?

構造

図:フロロバリアの構造

従来のポリエチレン容器の表面にフッ素を化学結合。
本体だけでなく、フタ、中栓もフッ素化処理を施します。

ご使用について

ご使用前は、洗浄をおこなってください。なお、洗浄には刺激の少ないぬるめの水か洗浄液をご使用ください。洗浄時、ブラシや研磨剤を含んだクレンザー等の使用は容器表面が傷つく原因となるため、お控えください。

特長

  • 接液する部分である容器表面層(フロロバリア層)は、フッ素化されたポリエチレンのため、優れたガスバリア性と耐薬品性をもちます。
    特に、有機溶剤への耐性が強化されます。
  • フッ素を化学結合させているため、フッ素化処理された表面層は永続的な効果があります。ただし、表面層を傷つけたり削ったりすると、基材のポリエチレンが表面層に露出し、フッ素化処理の効果がなくなります。
  • 容器の基材部分はポリエチレンのため、リーズナブルで軽量な容器をご提供できます。
  • フッ素化処理のロット番号をボトル本体の下部に記し、製造管理をおこなっています。

フッ素化処理方法

フッ素化処理装置

写真:フッ素化処理装置

フッ素化処理装置の中に容器を入れ、所定の条件でフッ素ガス表面処理をおこないます。

フッ素化処理後の高分子変化

フッ素化処理後の高分子変化

フッ化処理により、ポリエチレンなどの高分子表面はPTFEに似た構造を形成します。

フッ素化処理後のFT-IR測定結果

フッ素化処理後のFT-IR測定結果

基材によって得られる表面状態は異なりますが、これらの化学的表面状態の変化により、以下の様な効果が期待されます。

機能例

吸水性、密着性、接着性、吸湿性、印刷性、塗装性、染色性、濡れ性、イオン高伝導性、分散性 等

積層コーティングとの違い

フッ素ガスを基材に接触させ、基材表面を化学的に改質させます。DLCやPTFEコーティングとは異なり表層に積層しません。積層コーティングではないため、界面剥離が起こらず、コンタミ等のご心配が要りません。
また、基材の寸法変化が発生しない為、微細な空間の寸法を維持することが可能です。

図:積層コーティングとの違い

フッ素化処理効果

有機溶剤に対するフロロバリアPE容器のガスバリア性実験

フロロバリアPE容器の特長として、有機溶剤に対するガスバリア性の向上があげられます。
下のグラフは、トルエンn-ヘキサンクロロベンゼン四塩化炭素に対する、ガスバリア性の実験結果を示しています。いずれも高い効果を発揮しており、フロロバリアPE容器の優れたガスバリア性を証明する結果となっています。

■実験方法
  1. 1サンプラ®フロロバリアPEボトル(広口)1Lと、従来のPE広口瓶1Lの中に、有機溶剤をそれぞれ200ml入れ、キャップをして密封
  2. 2密封状態のボトルを、室温で30日間安置
  3. 3安置期間は、定期的に有機溶剤の重量を測定し、重量減少率としてグラフにプロットした
■実験結果

PE広口瓶の場合、時間経過と共に、容器内の有機溶剤が気化し容器壁から抜けていくことで、溶剤重量が減少しています。これに対し、フロロバリアPEボトルでは、溶剤4種類ともに漏れ出しが1%未満で、極めて高いガスバリア性の機能を発揮していることが確認できます。

グラフ:トルエンに対するガスバリア性
グラフ:n-ヘキサンに対するガスバリア性
グラフ:クロロベンゼンに対するガスバリア性
グラフ:四塩化炭素に対するガスバリア性
トルエンを注入した30日後の各ボトル変化
サンプラ® フロロバリアPEボトル(広口)1L
サンプラ®
フロロバリアPEボトル(広口)1L
PE広口瓶 1L
PE広口瓶 1L

フッ素化ポリエチレンの耐薬品性測定

■測定方法

フッ素化処理を施したキャップに、室温環境で薬品を7日間浸し、取出し後、重量変化を測定した

■測定結果
薬品名 評価
硫酸30%
水酸化ナトリウム30%
エチルアルコール
酢酸エチル
アセトン
キシレン
薬品名 評価
ホルマリン
トルエン
n-ヘキサン
クロロベンゼン
四塩化炭素
重量変化

1%未満→◎ 5%未満→○
10%未満→△ 10%以上→×

※データは実験値であり、保証値ではありません。

使い方NG

  • 基材部分はポリエチレンのため、耐熱性は従来の約80℃です。高温下での使用はお控えください。直火も使用できません。
  • 容器表面に、傷がつかないようにご注意ください。基材部分が露出し、ガスバリア性や耐薬品性低下の原因となります。
  • 本製品は保存容器として作られています。輸送を目的とした使用には適していません。

詳細サイズ

寸法箇所

寸法箇所
  • A:本体高さ
  • B:本体外径
  • C:口内径
  • D:キャップ高さ
  • E:キャップ外径

サンプラ® フロロバリアPEボトル広口

サンプラ® フロロバリアPEボトル広口
  • PEボトルの表面をフッ素化処理した、高性能ボトル
  • 100ml~2Lまで、5種類の容量ラインナップ
  • 全容量中栓付き(キャップ、中栓もフッ素化処理済み)
  • 全容量バラ売り・ケース売り対応
詳細サイズを見る
品番 容量 目盛間隔 本体高さ
(㎜)
本体外径
(㎜)
口内径
(㎜)
キャップ高さ
(㎜)
キャップ外径
(㎜)
全高
(㎜)
中栓 入数 梱包寸法
(W×D×H)
(㎜)
梱包重量
(kg)
20415100ml10ml89.050.5φ30.7φ17.049.093.0200510×510×2804
20416250ml25ml118.062.5φ30.7φ17.049.0121.0100505×318×3855
20417500ml50ml146.077.5φ43.1φ19.563.0151.050400×400×4004.5
204181L100ml183.0100φ43.3φ19.563.0186.050515×515×4206
204192L100ml230.0127φ75.4φ29.097.0235.030648×480×4807

サンプラ® フロロバリア遮光瓶広口

サンプラ® フロロバリア遮光瓶広口
  • 遮光瓶の表面をフッ素化処理した、高性能ボトル
  • 容量ラインナップは、500ml、1L、2Lの3種類
  • 全容量中栓付き(キャップ、中栓もフッ素化処理済み)
  • 全容量バラ売り・ケース売り対応
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品番 容量 目盛間隔 本体高さ
(㎜)
本体外径
(㎜)
口内径
(㎜)
キャップ高さ
(㎜)
キャップ外径
(㎜)
全高
(㎜)
中栓 入数 梱包寸法
(W×D×H)
(㎜)
梱包重量
(kg)
26230500ml50ml146.077.5φ43.1φ19.563.0151.050400×400×4004.5
262311L100ml183.0100φ43φ19.563.0186.050515×515×4206
262322L100ml230.0127φ76φ29.097.0235.030648×480×4807

寸法箇所

寸法箇所
  • A:本体横
  • B:本体縦
  • C:本体高さ
  • D:口内径
  • E:キャップ外径
  • F:キャップ高さ

サンプラ® フロロバリアPEタンク(廃液用タンク)

サンプラ® フロロバリアPEタンク(廃液用タンク)
  • PEタンクの表面をフッ素化処理した、高性能廃液用タンク
  • 20Lの細口、広口
  • 中栓付き(キャップ、中栓もフッ素化処理済み)
  • バラ売りのみ
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品番 容量 本体横
(㎜)
本体縦
(㎜)
本体高さ
(㎜)
口内径
(㎜)
キャップ外径
(㎜)
キャップ高さ
(㎜)
中栓 入数
(本)
梱包寸法
(W×D×H)
(㎜)
重量
(kg)
2550020L広口345.0175.0435.096φ46.0φ20.5なし1-1.4
2550120L細口345.090.0420.051φ46.0φ20.5なし1-1.4
プラスチック製ボトル容器をオーダーメイド!特注工房

フォトギャラリー

耐薬情報

ポリエチレン(PE)-Polyethylene-〈汎用樹脂〉

ポリエチレン円グラフ

ポリエチレンの特長

長所 低温特性・耐薬品性・機械的強度・剛性に優れる
短所 耐候性が劣る
加工 溶着が可能・接着は不可
用途 産業用・農業用フィルム・瓶など

※基材部分(ポリエチレン)の耐薬情報です。フロロバリアの耐薬性については本ページの技術情報をご参考ください。

容器の材質の耐薬性を一発判定!耐薬ゼミ

よくある質問

キシレン廃液貯留用として検討しています。耐薬性はトルエンと同等ですか?

はい、トルエンと同等の耐薬性を発揮します。なお、トルエンを入れて1か月放置した際の重量変化は0.13%で、ガスバリア性の高さも証明されています。詳しくは、本ページの技術情報をご覧ください。

本体以外に、キャップや中栓もフッ素化処理されていますか?

はい、キャップや中栓も表裏ともに全表面フッ素化処理を施しています。

フロロバリアの特注を検討しています。容器の基材をPPにしたいのですが、フッ素化処理は可能ですか?

PPもフッ素化処理は可能ですが、PEに比べフッ素化しにくい傾向があります。最も効果が出やすい基材はPEです。
要求レベルや溶剤により適正基材のご提案をさせていただきますので、特注工房お問い合わせフォームよりご相談ください。

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